地方の企業はなぜ儲からないのか。

地方企業に対して ちょろっとコンサルぽい事している人や、批評スタンスな人から

「地方の企業は、なんかゆるく働いているんだよねー」

って話を時々聞きます。

うーん、この”ゆるい”ってなんなのか?
時間を気にしないでハードに働くこと?
一時期のソーシャルゲームのように高利益率の商売をすること?
イノベーティブなサービス・商品をつくること?

地方というよりも中小企業はなぜ儲かりにくいのか?
そんなことはないと思うんですけど、儲かりにくそうな印象はあります。

高く売っていない。効率性がよくない。そもそも、ターゲットやプロモーションなど マーケティングの基本的アプローチがずれている。していないというのもあるかなというのもあるんですけども。
そんなんいっても、昔は売れてたし、今だって◯◯さんからは高い評価をもらってるし。。。。とかいう話になってくる。

もうちょい丁寧に言語化したいと思ってまして。中小企業庁の白書(2015年版 中小企業白書)を読んでいたんですが、中小製造業の価格転嫁動向(第3節)において、為替レートの動きに合わせて企業は価格への転嫁をどうしているか?というところで、生産性のくだりがありました。


抜粋してみました

”中小企業の仕入れ価格が大企業製造業を大きく上回って上昇している”
”中小製造業の収益力は、高い実質労働生産性の伸びを実現しているにもかかわらず、それを上回る価格転嫁力の低下によって、近年、低迷をつづけている。”
”中小製造業が自身の収益力を高めるためには、高い実質労働生産性の伸びを持続させるためには、高い実質労働生産性の伸びを持続させつつ、価格転嫁力を高めていくことが必要である”



めっちゃ当たり前の話です。原価率上がってるけど、価格は上げれていない。それでも以前のように利益を出そうと思ったら、労働生産性をもっと伸ばしつつ、価格も上げなきゃね。

もちろん、原価をコントロールできるようにする。難しいかもだけど、ちゃんと市場の需給予測の制度を上げる。

収益力をあげるにはこれが大事。

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要は 中小企業の”マーケティング力の向上”と”労働生産性を高める”ってことが大事ってことです。


白書では、この生産性(実質労働生産性)を上昇させるためには以下の3つの要因を指摘しています。

・実質資本装備率の変化
・実質資本回転率の変化
・実質付加価値率の変化

実質資本装備率とは、従業員1人あたりの有形固定資産を意味する。(企業が設備投資するとその装備率は上昇する)

実質資本回転率とは、有形固定資産一単位あたりの売上高を意味する。(生産設備の効率性が上がればその資本回転率は上昇する。設備の効率性を意味しています)

実質付加価値率とは、売上高一単位当たりの付加価値額を意味する。(付加価値額は、売上高に含まれる人件費と利益等の割合。粗利って思えばいいですかね)

ってことは、ざっくり言えば

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ってことですね。当たり前過ぎます。。。

先ほどのマーケティングと生産性っていうことでいえば、
付加価値はマーケティング力です。そして生産性はオペレーションの効率化です。

地方の中小企業が儲からない理由は、利益の源泉ともなるマーケティング力が足りていない、そして生産性を支えるオペレーションの効率化に手を付けれていないということだと言えます。


でもなぜ、このマーケティングとオペレーション効率化に手を付けていないのか?

・しなくても生き延びれているから?

・その点への投資、改善をするという今までと違うことをすることよりも
 違う選択肢を選んでいる。
  値段を下げる、利益を下げる、従業員の給与上昇を抑制する、借り入れする、補助金を使う。
 どの選択肢も短期的手段でしかないです。

・なぜその選択をするのか?

 マーケティング強化、オペレーション効率化についての方法を知らないからではないか?

 身近に実施した企業数が少なすぎるのではないか?

 あきらめているのか?

ここに私の目は向いてしまいます。








出てきた言葉について定義を補足しておきます。

実質労働生産性=実質付加価値/従業員数
実質資本装備率=実質有形固定資産/従業員数
実質資本回転率=実質売上高/実質有形固定資産
実質付加価値率=実質付加価値/実質売上高